
やりたい事がわからない
毎日が同じ繰り返しだ
「新しい自分を見つけたい」という方へ
私たちの目の前の世界は、過去の記憶だけで成り立っています。
それは、私たちが過去の記憶をもとに何が重要かを無意識に判断しているからです。
そのせいで、「あなたにとって重要なこと」が見えなくなっています。
それを、スコトーマ(心理的盲点)といいます。
はじめまして。苫米地式コーチング認定コーチの渡辺です。
スコトーマを外すには、現状の外側にコンフォートゾーンをずらすことです。
そうすることで、スコトーマに隠れていた「なりたい自分」が見えるようになります。
この記事では、「スコトーマを外してなりたい自分になる方法」をお話しします。
スコトーマとは?

クリックできる目次
心理的盲点
見ているはずなのに見えていないことを「スコトーマ」と言います。
スコトーマとは、「盲点」を意味するギリシャ語です。
脳は、自分にとって重要ではないことを意識に上げないようにしているのです。
そのせいで、「スコトーマ」が生まれます。
スコトーマ実験
「白いユニフォームのチーム」が、何回パスをしたか数えてみよう!
自分の腕時計の絵が描けますか?

あなたがいつもしている腕時計の絵を描いてみましょう。
腕時計のない人は、スマホの絵でも構いません。
そうすると、ほとんどの人が時計の絵を正確に書けないのです。
いつも見ている腕時計の「デザイン」なのにもかかわらずです。
たとえば、
- 時計の文字盤が、ローマ数字がアラビア数字になっている
- 日付の位置が間違っている
- ブランド名が間違っている
それでは、もう一度腕時計の絵を描いてもらいます。
今度は、かなり正確に時計の「デザイン」を描けていると思います。
では、時計の針は何時を指していましたか?
そうすると、ほとんどの人が正確に「時間」を答えられないのです。
見ているはずなのに見えていない
1回目に腕時計の絵を描いたときは、「デザイン」が見えていませんでした。
毎日見ている腕時計なのに、たくさんの間違えがありました。
時計は「時間」を見るためのものなので、「デザイン」はほとんど見ていなかったのです。
次に、腕時計の絵を描いた時は、「デザイン」が見えるようになっていました。
それは、「デザイン」の重要度が上がったからです。
多くの人が、正確に腕時計の「デザイン」が描けました。
でも、今度は「時間」が見えなくなっていました。
今度は、「時間」の重要度が下がってしまったのです。
このように自分では見ているつもりでも、見えていないものが「スコトーマ」なのです。
スコトーマと脳の働き方

スコトーマが存在する理由
脳を使うことによって、莫大なエネルギーを消費します。
脳をフル稼働させたときのエネルギー消費量を計算すると、原子力発電所1個分のエネルギーが必要になります。
成人男子の1日のエネルギー摂取量は、2000キロカロリーくらいと言われています。
ということは、脳は通常時には0.01%か0.001%しか使っていないことになります。
つまり、今よりもっと脳を使うとエネルギー摂取量が2000キロカロリーしかない人間は餓死してしまうのです。
だから、脳は本当に必要な最小限のものだけを見て、それ以外は見えないようにしているのです。
それが、スコトーマが存在する理由です。
脳は手抜きをしている
スコトーマは、人間の脳の発達に比べて消化器官の発達が遅れているために生じたものです。
人間の消化器は、昔からほとんど進化していないのです。
それに比べて、脳は爆発的に進化してしまったのです。
その結果、脳は餓死をしないために手抜きをしています。
そのせいで、スコトーマが生まれてしまうのです。
だから、人間は一度見たものや聞いたものは、二度と見たり聞いたりしないのです。
これが、脳の手抜きです。
脳はどのように手抜きをしているのか?
脳には、必要な情報と不必要な情報に分けるシステムがあります。
すべての情報を取り入れてしまうと、エネルギーが足りなくなって餓死してしまうからです。
だから、必要な量だけ脳に通すようにしています。
この脳の機能を、RAS(網様体賦活系)と言います。
自分にとっての重要度によって、通す情報と通さない情報を分けています。
脳のフィルター機能の役割をしています。
RASのおかげで、脳は膨大なエネルギーを消費しないようになっています。
RASを通過するのは、その時に重要だと判断された情報だけです。
それ以外の遮断された情報は、スコトーマになるのです。
脳は記憶を再現して見た気にさせている

RASの機能以外にも、脳の手抜きがあります。
それは、脳は記憶を使って見た気にさせているということです。
それによって、大幅にエネルギー消費を抑えています。
現実の体験も記憶をつなぎ合わせたもの
脳は、目の前の現実を見る時も記憶を利用して見ています。
記憶の一つ一つを、脳の一部の海馬が合成してみているのです。
なので、実際には見ていないということになります。
見たつもりになっているだけなのです。
同じものを見ても見えているものが違う
- 日本人
- アメリカ人
- 中国人
- フランス人
同じ風景を見ても、見えているものが全く違います。
人によって過去に見てきたものが違うからです。
自分の記憶を合成してみているので、それぞれの人の記憶にある風景に置き換えて見ています。
それは、現実がすべて自分の記憶の合成だから起きることなのです。
脳は一度見たものは二度と見ない
私たちは一度見たものを次に見る時は、初めて見た時の記憶を使います。
脳は一度見たものを記憶して、次に見る時はその記憶を使います。
- 目の前にあるものでも、記憶にないものは見えません。
- 目の前にないものでも、記憶にあれば見えるのです。
つまり、見たつもりでも実際は全然見てないのです。
なぜ、そのようなことが起こるのか?
それは、脳が目の前にある物をすべて見ていたら、エネルギー消費量が多すぎて餓死してしまうからです。
やりたいことがスコトーマに隠されている

私たちは何が本当にやりたいのか分からない
私たちが今「やりたい」と思っているものは、誰かにそう思わされているだけの可能性があります。
- 親
- 教師
- 社会
- テレビのCM
などからの刷り込みの結果、「やりたい」と思わされているのです。
RASを通過するのは、無意識が自分にとって重要だと判断した情報です。
その重要であるという信念を、誰かから埋め込まれているかもしれないのです。
あなたが本当に欲しいものは、スコトーマに隠れて見えなくなっています。
だから、私たちは何が本当にやりたいのかを知らないのです。
スコトーマがどこにあるか
スコトーマは、その人にとって「重要ではないものを脳が認識しない」せいで起こります。
でも、それ自体は悪いことではありません。
重要ではないものが見えなくなるのはいいことです。
重要なことにだけ集中できるからです。
問題なのは、スコトーマがどこにあるかです。
あなたが、
- やりたいこと
- 目標
- ゴール
などに対してスコトーマがある場合が問題なのです。
やりたいことがスコトーマに隠れている
- あなたが本当にやりたいこと
- ゴール
- あなたの理想の姿
などは、「スコトーマ」に隠れている可能性が高いのです。
だから、あなたの「スコトーマ」がどこにあるのか知る必要があります。
現状の外側がすべてスコトーマ
私たちは、現状の中のことはよく見えます。
でも、現状の外側のことは見えないのです。
「スコトーマ」とは、現状の外側にあるものすべてのことです。
- あなたが本当にやりたいこと
- あなたが本当に欲しいもの
- あなたが本当になりたい理想の姿
などは、すべて現状の外側にあって見えていない。
つまり、「スコトーマ」になっているのです。
スコトーマとは、現状の中にいると見えないものすべて
現状とは?
「現状の中」にいると見えないものが、すべて「スコトーマ」です。
それは、「現状の中」は「慣れ親しんだもの」だからです。
私たちは、慣れ親しんだものを重要だと考えます。
たとえば、
- 両親の方が知らない人よりも重要
- 自分の子供の方が他の家の子供よりも重要
慣れ親しんだもののことを「コンフォートゾーン」といいます。
つまり、「現状」とは「コンフォートゾーン」なのです。
「現状の中」は、慣れ親しんだ「空間」でもあります。
たとえば、
- いつも生活しているところ
- いつも通っている店
- いつもやっていること
そして、「コンフォートゾーンの中」にいると見えないものが、すべて「スコトーマ」です。
スコトーマを外す方法

コンフォートゾーンをずらす
人は、コンフォートゾーンにいる時はリラックスしていられます。
そして、私たちにとってのコンフォートゾーンとは現状です。
私たちは、現状の中でこそリラックスしていられるのです。
だから、現状維持を望むのです。
でも、私たちが本当に
- やりたい事
- 欲しいもの
- ゴール
- 理想の姿
などは現状(コンフォートゾーン)の外側にあります。
たとえば、「お金持ちになりたい人」がいたといます。
でも、その人にお金がないのには訳があります。
それは、お金がない状態が現状(コンフォートゾーン)になっているからです。
お金がない状態が長い間続くと、それが心地いい状態(コンフォートゾーン)になってしまうのです。
そんな人が、お金持ちになるためにはどうすればいいのでしょうか?
それは、「お金がある状態」にコンフォートゾーンをずらすことです。
お金がある状態が「コンフォートゾーン」になると、現状の外側が見えるようになります。
スコトーマになっていて見えなかった「お金持ちになる方法」が見えるようになるのです。
年収を2000万円にしたいときは

例えば、年収500万円の人が年収2000万円にしたい場合。
コンフォートゾーンを、年収2000万円にずらす必要があります。
年収500万円がコンフォートゾーンになっていると、年収500万円の世界しか見えないからです。
たとえ、目の前に年収2000万円のチャンスがあっても、スコトーマになっていて見えなくなっています。
現状は年収500万円がコンフォートゾーンなので、コンフォートゾーンの外側はスコトーマで見えないからです。
現状維持の力が働く
年収を500万円から2000万円にしようとすると、現状を維持させようとする力が働きます。
つまり、年収500万円の現状から抜け出せなくなっているのです。
たとえば、いつもテストで60点を取る人は、「自分はテストの点が60点くらいの人だ」と思っています。
その人がテストで90点を取るとどうなるのかと言えば、次のテストで30点を取ってしまうのです。
それは、コンフォートゾーンの60点を維持させるためなのです。
コンフォートゾーンをずらす方法
コンフォートゾーンをずらすには、エフィカシーの高さを変える必要があります。
エフィカシーとは、自分の能力に対する自己評価です。
年収500万円を年収2000万円にしたい場合は、エフィカシーを年収2000万円に変えます。
「私は年収2000万円の能力のある人間だ」というエフィカシーに変えるということです。
そうすると、
- 無意識の中で年収2000万円がコンフォートゾーンになる
- 年収500万円だと居心地が悪くなる
- 無意識は年収2000万円になる方法を探し続けるようになる
スコトーマが外れて年収2000万になる方法が見えるようになるのです。
苫米地式コーチング認定コーチ 渡辺実