コンフォートゾーンのからくりとは?

実は、あなたもコンフォートゾーンの中に生きています。

もしも、あなたが年収500万円なら、あなたの年収は500万円のところにあるのです。コンフォートゾーンを年収1億円のところに持っていけば、あなたも年収1億円が可能になるのです。

つまり、あなたが現状から抜け出すためには、今のコンフォートゾーンを変える必要があるのです。

これは、脳のメカニズムの問題です。

人は、コンフォートゾーンから外れると、落ち着かなくなります。体がギクシャクし、物にぶつかったり、飲み物をこぼしたりします。

そして重要なことは、結果が想定よりも高すぎるときも、不安や緊張が生じ、同じような自己抑制メカニズムが働くという点です。

たとえば、コンフォートゾーンが年収500万円の人が何かの拍子に年収1000万円になった時、無意識的に仕事でミスをし、年収500万円に戻ろうとするのです。

つまり、人は、自分が緊張や不安を感じることなしに自然と行動できる範囲(コンフォートゾーン)の中に納まるように、無意識のレベルで自己抑制機能を働かせているということです。

コンフォートゾーンに制約されている限り、あなたはその範囲内でしか能力を発揮できない、ということになります。

あなたの周りにいるドリームキラー

あなたの能力を制限しているものとしてドリームキラーがあります。
それはあなたの周りにいるドリームキラーたちです。

人はたいていの場合、自らの意思でなく他人の影響のもとに、不十分な生活をしています。自分の意思で成長や成功を妨げているわけではなく、あなたという人間について語る周囲の人々によって、いつの間にか、そうさせられているのです。

例えば、学校の先生が進路指導を行う時に、その学生の成績に基づいて進路をアドバイスします。でも、それは、あくまでも今日までの試験の成績に基づくアドバイスで、そこに明日からの試験の点数は含まれているはずはありません。

なぜなら、先生は、その学生の現状を徹底的に分析して、今の能力で達成できるゴールをあてがうことを目的にしているからです。

学校の先生だけでなく、両親、配偶者、友人、先輩、そうした人々は、ほとんどの場合、あなたの現在までの能力を極めて客観的に評価し、妥当と思われる意見を言うことでしょう。

実はそういう人達は、すべてドリームキラーです。

なぜなら、彼らはすべて今日までの現状をベースに、その延長線上の未来をあなたに進言します。そのようにして現状の延長線上で評価されてしまうと、それはあなたの潜在能力を低下させるだけでなく、コンフォートゾーンも低下させることになってしまうからです。

大切なことは、自分が望む未来、自分自身が選ぶ未来に、しっかりと焦点を定めることなのです。

アファメーションと暗示の違い

暗示とはそうでないとわかっていることを「そうだ」と思いこませる技術です。

自己実現プログラムなどでよく見られるのは、催眠や暗示を使って、現実には貧乏であるのに私は金持ちだと思いこませる方法です。

しかし、こうした暗示が一時的に効果をもたらしたとしても、その思い込みがその人のゴール達成を可能にするかといえば、決してそうではないのです。

なぜなら、暗示や催眠でできることは、具体的なゴール達成とは無関係だからです。

自分が有能だと思いこむことに成功したとして、それが具体的なゴールにつながらなければ、いったいどれほどの意味があると言えるでしょうか?

ポジティブ思考になったからといって、その人が具体的な効果を示すことが出来なかったら、単にそれだけの話で終わってしまうのです。

ゴールの世界の臨場感を上げる

TPIEでは、ゴールの設定がすべてです。そして、核心は、ゴールの世界を強くリアルに感じるとゴールの世界が現実になるというものです。

この時、アファメーションは、ゴールの世界の臨場感を上げる道具として使われます。アファメーションというテクニックを使うことによって、ゴールの世界を強くリアルに感じるようにするということです。

そもそもゴールというものは、臨場感が高くて初めて選ばれるものです。ゴールを強く意識し、リアルに感じている人は、今の自分のゲシュタルトとゴールの世界にゲシュタルトと、最低2つのゲシュタルトを持っています。

ゲシュタルトとは、人間の精神の全体性を持ったまとまりのある構造、つまり統合的な人格のことです。

人は潜在的には複数のゲシュタルトを持つことが出来ます。ただし、臨場感の持てるゲシュタルトは、同時に一つだけです。

だから、具体的にゴールに臨場感を持つ人は、ゴールの世界のゲシュタルトと現在の自分のゲシュタルトのどちらかが自我により選ばれ、表に出ることになります。

ゲシュタルトは、臨場感の強い方が選ばれるので、ゴールの世界を現在の自分よりも強くリアルに感じなくては、ゴールの世界のゲシュタルトは顕在化してきません。

ゴールの世界のゲシュタルトが出てこなければ、ゴールの世界を実現することもなくなります。逆にゴールの世界の臨場感が現状よりも強ければ、ゴールの世界が実現していくことになります。

つまり、ゴールの世界のゲシュタルトが選ばれるようにゴールの世界の臨場感を上げることが出来れば、自然にゴール達成へと進むことが出来ます。

その時の中心技術が、アファメーションなのです。

変性意識と内部表現

ゴールの世界の臨場感を上げるアファメーションは、内部表現の書き換えの技術であり、変性意識の技術です。

一昔前まで内部表現を書き換える技術としては、「変性意識を生成し、催眠をかけ、暗示をかける」という言い方をしていました。

内部表現とは、あなたが見ている世界そのもの。目に見える風景、恋人など、脳というフィルターを通して認識しているもののこと。物理レベルの情報だけでなく、概念や感情などの心理レベルの情報も含まれます。

変性意識とは、意識が変性した状態であり、たとえば、映画を見たり、小説の世界に没頭しているときなど。物理世界に臨場感があるときは、変性意識でないという説明が過去には可能でしたが、認知科学が誕生して以来、それが間違えだということがはっきりしてきました。

認知科学による最新の定義でいえば、臨場感が物理的現実世界に100%あるときのみが変性意識でない状態である、ということになります。

アファメーションのつくり方

次の11のルールを守って的確に行う!

1、一人称であること
一人称で書き、主語を「私」にします。内容も個人的なものにする。

2、肯定的に書く
「こうなりたくない」「欲しくないもの」は排除し、「こうなりたいもの」「欲しいもの」についてのみ書く

3、現在進行形で書く
「今まさに~している」「今、起こっている」などのように、現在進行形で書く

4、「達成している」という内容にする
「私は、~を持っている」「私は、~だ」「私は~をする」などの言い回しを使って、すでに達成しているという内容にする。逆に、「私は、~することが出来る」「私は、~したい」「私は、~しなければならない」という表現を使ってはならない。

5、決して比較をしない
自分自身の変化と成長のみをしっかりと思い描き「他人と比較してこうだ」という記述はしないようにする

6、一行動を表す言葉を使う
打ち解け、くつろいだ態度でそれを成し遂げている自分自身の行動を表現する言葉を使い、その様子を書く。

7、感情を表す言葉を使う
ゴールを達成した時に、あなたがいかに行動するか、その感動をあなたに正確に呼び覚ます言葉を使って書く

8、記述の精度を高める
的確で詳細な記述になるように、言葉の精度を高め、言葉の中に、不要なあいまい性がないかをよく検討し、それがあるときは書き改める。

9、バランスを取る
ゴールの中に、あなたの人生における様々な分野を調和よく組み合わせる。それは、家庭、余暇、社会(地域)、精神性、教育、ビジネス、健康、婚姻関係、キャリア、財産などについてよく調和させ、ひとつひとつのアファメーションが互いに矛盾しないものにする

10、リアルなものにする
アファメーションの中にゴールを達成した自分の姿が見えるくらい、リアルな記述にする。

11、秘密にする
あなたの個人的なアファメーションのほとんどは、誰かと共有する必要はありません。

RAS(網様体賦活系)とスコトーマ

RASというのは、人の脳の活性ネットワークのことで、毎秒毎秒五感に入ってくる大量のメッセージの中のどれを意識するかを決定する役割を果たすものです。いわば私たちが受け取る情報のフィルターとして、情報の取捨選択をしています

スコトーマとは、盲点のことです。私たちは身の回りの情報をすべて理解しているかのように感じていますが、実はスコトーマによって隠されていることがたくさんあります。なぜ私たちにスコトーマがあるかといえば、それは、RASがあるからなのです。

私たちの脳がRASによるフィルターを通して現実世界を認識している限り、その認識にはスコトーマがあり、現実世界をそのまま認識している人は一人もいないのです。

だから、目の前にあるものが見えなかったり、ないものが見えたり、ということが起こります。

脳の情報処理能力

かつて究極のコンピューターと考えられていた人の脳は、脳機能の研究が進むにつれ、実はそのままでは大した情報処理能力を持っていないことがわかってきました。

ただし、脳のすごいところは、大した働きを持っているように見せかけるのが非常に上手な期間であるという点です。

そして、私たちが今見ている世界は過去の記憶によって成り立っているということです。

つまり、私たちは、昨日見たものを今日は見ないのです。

その理由は、脳の情報処理能力にあります。過去に見たものを、今わざわざ全部認識するとしたら、脳の情報処理が到底追いついていかないのです。

その代わりに、脳は私たちを昨日見たものを今日も見たという気にさせます。

つまり、脳は「知ってるよ」と自分をだますのが得意な器官なのです。

脳は見たいものしか見ない

私たちの目の前にある世界は、自分の脳が重要だと判断した情報だけで成り立っています。

では、脳が何を重要だと判断するのかといえば「昨日までの自分が重要だと判断していたもの」を重要だと判断するのです。

つまり、結果としての目の前の世界は、昨日までの自分が重要だと判断した情報のみで成り立っているということです。

これがまさに、あなたのリアリティーがRASとスコトーマによって限定されているというカラクリなのです。

したがって、自分のマインドを変えていかない限り、あなたの脳には昨日、昨年といった過去において重要だった情報か、その延長として今の瞬間に重要な情報しか認識されることはありません。

そこで、まずゴールの設定が非常に重要になってきます。

今の自分のコンフォートゾーンの外側にゴールを設定し、そのゴールに自分自身で責任を持って臨み、それをリアリティーとして自分のものにしていくのです。

すると、RASがオープンになり、ゴールを達成するための情報が次々に脳に飛び込んできます。

さらにゴールの世界のリアリティーを強めていくことで、今まで見えなかったゴール達成の方法が、当たり前のこととして見えてくるのです。

人間にとって意味を持つ過去

人間にとって、意味を持つ過去は、それを意識しているかいないかにかかわらず、押しなべて強い情動を持った過去です。

その記憶は、情動記憶と呼ばれます。つまり、情動記憶があなたにとって何が重要かを常に決定しているのです。

あなたが持つ、ハビットとアティチュードも同じです。

ハビットとは、一般に習慣と訳されます。ただ、ここではもう少し広い意味を持つ言葉として使っています。例えば、普段ついこうしてしまう癖などもハビットに含まれます。毎日の日常の中で、当たり前のように無意識で行うことすべてを指しています。

一方の、アティチュードは、態度というよりも、行動の性向であり、日常の無意識の選択のことです。

たとえば、毎朝、当たり前のようにコーヒーを飲むのはハビット、「コーヒーにしますか、紅茶にしますか?」と尋ねられて、「コーヒー」を選ぶのがアティチュードです。

こうしたハビットやアティチュードも、実は情動記憶によってきめられています。

つまり、情動記憶は、ハビットとアティチュードという日常の無意識の行為と、ものの見方、考え方との両方を決めています。

私たちの自我の行動を制約しているものは情動記憶である、ということなのです。