「新たな可能性を知りたい」方へ
私たちは、「自分の知っている世界」しか見ることができません。
でも、実際は「自分の知識の外の世界」もあります。
私たちが、「新しい世界を知る方法」はたったひとつです。
それは、「抽象度を上げる」ということです。
はじめまして。 苫米地式コーチング認定コーチの渡辺です。
私たちは、「他人から与えられた知識の世界」に閉じ込められています。
そこから飛び出すのは、並大抵のことではありません。
でも、「抽象度を上げた瞬間」に今まで見えなかった「自分の可能性」が見えてくるようになります。
この記事では、
- 抽象度とは?
- 抽象度の高い人と低い人の違いとは?
- 抽象化能力とは?
- 抽象度を上げるとは?
- 抽象度を上げた思考とは?
についてお話します。
1 抽象度とは?
クリックできる目次
視点の高さのこと
「抽象度」とは、「情報空間」における「視点の高さ」のことを言います。
情報空間とは?
「情報空間」は、私たちの頭の中にある世界です。
私たちは、さまざまな「概念」を使って物事を認識しています。
この「概念」の世界が「情報空間」です。
概念とは?
「概念」とは簡単にいえば、「理解している物事に共通している特徴」です。
犬の概念とは
たとえば、
犬という「概念」の中には、犬についての「情報」がつまっています。
- 柴犬
- ダックスフンド
- チワワ
- 雑種
といった「犬種」
- かわいい
- こわい
- 人なつっこい
といった「印象」
- うちの犬
- 野良犬
- 近所で飼われている犬
といった「属性」
その様な、さまざまな情報が「犬」という概念の中には含まれています。
哺乳類の概念とは
「哺乳類」という概念の中にも、さまざまな哺乳類についての「情報」が含まれています。
- 猫
- うさぎ
- 犬
この時、「犬」は哺乳類なので哺乳類の中に「犬」という概念も含まれてきます。
動物の概念とは
「動物」という概念なら、その中に
- 哺乳類
- 両生類
- 鳥類
といった「概念」も含まれてきます。
情報空間の視点の高さとは
このように見ると、「情報空間」において
- 「動物」という概念は、「哺乳類」よりも視点が高い
- 「哺乳類」という概念は、「犬」よりも視点が高い
という関係になります。
この視点の高さが「抽象度」です。
2 抽象度の高い人と低い人の違いとは?
より広い世界を見渡すことが出来る
抽象度の高い人は、広い情報空間を俯瞰してみることが出来ます。
たとえば、
「動物」の高さの抽象度を持っている人は、
- 哺乳類
- 両生類
- 犬
- 猫
なども見渡すことが出来ます。
でも、「犬」の高さの抽象度しか持っていない人は、「犬」を「犬」として認識することが出来ますが、
- 哺乳類
- 動物
という概念で認識することは出来ません。
抽象度が高い人とは
抽象度の高い人とは、より多くの人の幸せを考えて行動できる人のことです。
- 「自分だけ」がうれしい
- 「家族」がうれしい
- 「町中の人」がうれしい
- 「日本の人」がうれしい
- 「世界中の人」がうれしい
後に行けば行くほど、抽象度は高くなります。
より高い視点から世界を俯瞰してみることが出来る人は、
- より賢く
- 大きな影響力を持つ
ということが言えます。
抽象度の低い人とは
抽象度の低い人とは、
- 自分だけがうれしければいい
- 自分の煩悩が満たせればいい
と考えている人のことです。
「抽象度の低い人」は、「抽象度が高い人」の言うことが理解できません。
- 自分のことよりも、世の中の役に立つことを優先する
「そんな人がいるわけがない」と思っているのです。
もし、いたとしても嘘つきだと思っています
- そんなことをして、どんな利益があるんだろう
と思うだけだはありません。
抽象度の低い人は、抽象度が高い人を見ると
- 不愉快になる
- 居心地が悪くなる
- 引きずり下ろしたくなる
といった言動が多くみられます。
3 抽象化能力とは?
知ってる世界しか認識できない
私たちが認識できる世界は、「知識がある世界」だけです。
「知らない」ものは、認識できないのです。
実際に「見たり聞いたりして得た知識だけ」だと、限られた世界しか認識することは出来ません。
でも、脳は「抽象化能力」を発揮して認識できる世界を広げているのです。
抽象化能力とは?
抽象化能力とは、2つのものを「同じようなもの」のグループとして認識する能力です。
この「抽象化能力」があるおかげで、全く同じでなくても同じような物として認識できるのです。
たとえば、
- 猿がバナナを食べておいしいと感じる
- 次のバナナは全く同じではない
- でも、おいしいバナナと認識して食べることができる
バナナは、
- 大きさ
- 皮の色
- 皮を剝いてあるかどうか
という風に見ると、全く同じ状態ではありません。
にもかかわらず、猿は「おいしいバナナ」だと認識することが出来ます。
これが、「抽象化能力」です。
自分の知識だけで成り立っている
私たちは、知っているものしか認識できません。
私たちが知っている世界は自分の「知識」だけで成り立っています。
- 体験したことで得た「知識」
- 読書などで得た「知識」
- 学校や会社で得た「知識」
これらの「知識」を抽象化することで世界を認識しています。
自分の知識は他人から与えられている
私たちの世界は、他人から与えられた知識を元にして成り立っています。
- 本から得た「知識」
- 学校や会社で得た「知識」
- 自分の経験から得た「知識」
これらはすべて外から得た情報です。
「他人から与えられた知識」を「抽象化」して世界を認識しているのです。
夢やゴールも他人から与えられている
私たちの持っている「夢」や「ゴール」も、多くが「他人から与えられた情報」を「抽象化」して認識したものです。
つまり、私たちが持っている「夢」や「ゴール」が「偽物」の可能性が高いのです。
- お金
- 進学
- 就職
- 結婚
- 競争に勝つこと
それらには、「絶対的な価値」がある。
というような「夢」や「ゴール」は、他人から与えられた情報にすぎないのです。
自分の知識の世界の外に夢やゴールがある
私たちが認識できる世界は、「知識がある世界」だけです。
でも、「自分の持っている知識以外の世界」もあります。
「本当の夢やゴール」は、「今自分の持っている知識の世界の外」にしかありません。
そのために必要なことが「抽象度を一つ上げる」ことです。
「抽象度を上げたら」、新しいことが見えてくるのです。
それを、何回も繰り返すことです。
自分の「本当」の夢やゴールは、「抽象度を上げないと」見えてこないものなのです。
4 抽象度を上げるとは?
抽象度を上げるとは?
「抽象」の反対は、「具体」です。
つまり、「抽象度を上げる」とは、「具体性を下げる」ということです。
- 「抽象度」が高くなるほど、情報量が少なくなります。
- 「抽象度」が低くなるほど、情報量は多くなります。
抽象とは?
「抽象」とは、「より少ない情報」で物事を表しているということです。
たとえば、
あなたが飼っている「たま」という猫がいたとします。
では、「猫種」は何ですか?
といった時に、「日本猫」といえば一つ抽象度が上がります。
さらに、抽象度を上げていくと
- 猫
- 哺乳類
- 動物
となっていきます。
なぜ抽象度を上げることが重要なのか?
それは、
- 「情報量を少なく」
- 「限定する条件をなくしていく」
ことで
- しがらみから自由になり
- より高い視点から
- 物事を俯瞰して見れるようになる
からです。
抽象度の低い人は
抽象度の低い人は、
- 自分のことしか考えない
- 自分の価値観だけが正しいと思う
- 自分と相いれない人を見ると対立する。
そのために、
- いざこざを起こす
- 組織内で争う
- 差別をする
抽象度が高い人は
抽象度の高い人は、
- しがらみから解放されている
- より高い視点から物事が見れる
- より正しい判断ができる
たとえば、
夫婦喧嘩をしている夫婦を、外部の人が見たら、
「同じ家族なのに、何をやっているんだろう」
たとえば、
支持する政党が違うという理由でもめている人を、外国人が見たら
「同じ日本人なのに、何をやっているんだろう」
たとえば、
「生まれたところ」や「肌」や「目の色」が違うという理由で差別をしている人を、宇宙人が見ると
「同じ地球人なのに、何をやっているんだろう」
という風に思います。
抽象度の高い幸せとは
「抽象度の高い幸せ」ほどスケールが大きくなっていきます。
- 自分さえ幸せになればいい
- 家族が幸せになればいい
- 地域の人が幸せになればいい
- 日本人が幸せになればいい
- 地球人が幸せになればいい
下に行くにしたがって、「抽象度が高い幸せ」になっていきます。
よりたくさんの人の幸せを願うようになるからです。
視点を上にもっていく
視点が低いままだと目の前の事しか見えなくなってしまいます。
- 日々の雑事
- 目の前の悩み
- やらなければいけない仕事
イメージの中で意識を高く、上に持って行ってみてください。
少なくても大気圏のあたりまで視点を高くしていきます。
そして、地球を見下ろすと様々な問題が見えてきます。
- 環境問題
- 国家間の争い
- 食糧問題
自分の視点が高く上がると、それだけ見える世界も広がります。
そうすることで、思考の抽象度が上がります。
私たちの新たな可能性は、「抽象度の高い世界」にあるのです。
5 抽象度を上げた思考とは?
なりたい自分が見つかる
「抽象度を上げる」と、なりたい自分のスケールを大きくしていくことができます。
- 私という枠から外れて
- 抽象度の高い空間から
- なりたい自分について考える
ということが可能になります。
自分の枠に閉じ込められている限り見えない、「なりたい自分」が見えるようになります。
抽象度を上げて考えてみる
たとえば、
- 何をやってもうまくいかず
- 落ち込んでいる人
がいたとします。
抽象度が低い状態だと
- 自分に能力がないせいだと卑屈になる
- うまくいかないのは他人のせいだと批判する
- 自己嫌悪
- 人間不信
をもたらします。
抽象度を上げて考える
数年後の自分について考えてみる
今の自分よりも「一つ抽象度の高い」、「数年後の自分の視点」になる。
そうすると、
- 今はたまたまうまくいかないだけかもしれない
- 今は未来の自分のためのトレーニング期間だ
という風に思えるかもしれません。
自分自身の抽象度を上げて考えてみる
今の自分から、一つずつ抽象度を上げていって
- 私
- 家族
- 地域
- 日本
- 世界
として、「今の自分よりも高い視点」になって考えてみると
- 家族にためにも私がしっかりしなくては
- 地域の人のために何かできないか
- 日本がをもっといい国にしたい
- 世界で起きている戦争をなくしたい
という風に、「自分の枠を超えて考える」ことが出来るようになります。
本当にやりたいことが見えてくる!
「抽象度を上げて考える」と、
- 自分の枠
- しがらみ
などから「自由」になれます。
そうすると、
- 本当に自分がやりたいこと
- 本当の幸せ
が見えるようになるのです。
苫米地式コーチング認定コーチ 渡辺 実