「本当の成功」をしたい方へ
この記事では、「本当の成功」をするための「ものの見方」「考え方」をお話しします。
それが、「空観」(くうがん)「仮観」(けかん)「中観」(ちゅうがん)です。
はじめまして。苫米地式コーチング認定コーチの渡辺です。
この記事では、釈迦の悟りの「縁起」を紐解きながら「空観」「仮観」「中観」にいたる「ものの見方」「考え方」をお話ししていきます。
それが分かれば、
- あなたが何を目指して生きればいいのか?
という問いの「答えやヒント」が見つかります。
本当の成功とは?
クリックできる目次
- 本当の意味での成功
- お金が一番大事なのか?
- スコトーマを外す
- コンフォートゾーンから抜け出す
- 周りがスコトーマだらけになる
- 本当の成功への道筋
- どんなゴールがいいのか?
- 抽象度とは?
- 抽象度の高いゴールとは?
- あなたにとって最高のゴールとは?
- 釈迦の悟り
- あなたの事を説明するには
- 関係性の網の目
- 縁起の考え方
- この世に絶対的に正しい価値観はない
- 周りとの関係によって変わっていく
- あなた自身というものはない
- 関係性を変えればいい
- 変われない原因は?
- 多くの人が煩悩優先で生きている
- どんな価値観を持つといいのか?
- スコトーマを外す
- スコトーマが外れて見えるもの
- ゴールは心から望むもの
- 空観の必要性
- 関係が存在を生み出す
- 社会に自分の機能を提供する
- 仮観とは?
- 空なる物に役割を持たせる
- すべての存在には仮の役割がある
- なぜ仮の役割があるのか?
- 存在意義が分かるようになる
- 空観と仮観をバランスよく保つ
- 空観の見方
- 仮観の見方
- 縁起の思想
- 中観の見方
- よくある自己実現とは?
- 煩悩最優先の人たち
- 本当の自己実現とは?
- 空観で自分の抽象度を上げる
- 煩悩は絶対的なものではない
- 煩悩に実体はない
- 多くの人が煩悩肯定で生きている
- 空観の先に進めない人
- 煩悩をコントロールする
- 煩悩のコントロールが難しいわけは
本当の意味での成功
- 「原価を無視して精魂込めて作ったもの」に、適正な利益を載せて売る人
- 「とにかく利益率が高いもの」を作って売っている人
あなたは、どちらの人が成功していると思いますか?
「お金を儲けること」をゴールにしていると、「利益率が高いものを売っている人」の方が成功していると言えるかもしれません。
でも、果たして本当にそうでしょうか?
- 精魂込めて物を作り
- 自分の作ったものに誇りを持ち
- 使ってくれる人の事を考えながら
- 仕事に打ち込み
- 満足のいくものが出来た時の満足感を味わう
そんな人の人生は、「真の意味で成功」なのではないでしょうか?
お金が一番大事なのか?
- 原価1万円のものを、ごまかしてでも100万円で売る
- 原価を考えずに精魂込めて物を作って適正価格で売る
両者を比べた時に、後者の人生の方が良いと思う人は多いと思います。
- 自分の作ったものに誇りをもって
- 買ってくれた人の幸せを喜びにして生きる
そこには、「お金が一番大事」という価値観からはかけ離れた仕事ぶりがあるはずです。
スコトーマを外す
「本当の成功」をするために必要なのは、「ゴール設定」です。
ゴールを設定することで、
- スコトーマが外れる
- コンフォートゾーンから抜け出す
ことが出来るからです。
「スコトーマ」とは、「心理的な理由で目の前にあっても見えなくなっているもの」のことです。
「コンフォートゾーン」とは、「その人にとって快適な場所」のことです。
コンフォートゾーンから抜け出す
「ゴール設定」をすることで、「コンフォートゾーン(快適な場所)」から抜け出すことが出来ます。
人は「現状がどんなに苦しくても」、それが長い間続くと慣れてきます。
そして、その状況を快適に感じるようになります。
人は「コンフォートゾーン」の中でこそ自分の力を発揮できるからです。
多くの人が、「苦しい現状」が「コンフォートゾーン」になっています。
そして、そこから抜け出すのが怖くなってしまっています。
むしろ、「苦しい現状」に逃げ込んでしまいます。
だから、本当に成功をするには「コンフォートゾーン」から抜け出す必要があるのです。
周りがスコトーマだらけになる
「コンフォートゾーン」から抜けださないと、「苦しい現状を維持させる」ものしか見えなくなってしまいます。
それは、「成功するチャンス」が、スコトーマになっているということです。
- 本当にやりたいこと
- 本当の成功への道筋
が、「スコトーマ」に隠れて見えなくなっているのです。
だから、ゴールを設定することで「スコトーマ」を外す必要があるのです。
本当の成功への道筋
「本当の成功」に至るまでの道のりは、
- ゴールを設定する
- すでにゴールを達成した自分の視点を持つ
- その視点からゴールを達成するために今、何をやるべきかを考える
- やるべきことをやっている自分の姿を、リアルにイメージする
そうすると、「現状」を変えなければいけないことが分かります。
「現状」という「コンフォートゾーン」から抜け出さなければいけないことに気が付くのです。
「コンフォートゾーン」を変えれば、スコトーマが外れます。
ゴールに必要なものが見えるようになるからです。
そうすると、「本当の成功」をするための道のりが見えてくるのです。
どんなゴールがいいのか?
それでは、「本当の成功」をするためにはどんな「ゴール」を持てばいいのか?
と言うことについてです。
それは、
- 抽象度の高いゴールを設定する
ということです。
抽象度とは?
抽象度とは、情報空間(頭の中にある概念世界)における視点の高さのことを言います。
たとえば、
- 「日本人」
- 「アメリカ人」
と考えるよりも、
- 「人間」
と考えたほうが抽象度が高くなります。
さらに、「人間」よりも「哺乳類」という見方をした方が抽象度は高くなります。
もしも、「哺乳類」という高い視点を持っていたら「人間」だけでなく「象」や「キリン」などにも対応できます。
抽象度の高いゴールとは?
本当の成功をするために必要なのは「抽象度の高いゴール」を持つことです。
「抽象度の高いゴール」とは、
- 「自分」だけでなく
- 「より多くの人間」
- 「その他の生き物」
を幸せに出来るようなゴールのことです。
あなたにとって最高のゴールとは?
あなたにとって「最高のゴール」はどこにあるのか?
どうすれば、あなたにとって「最高のゴール」が見つかるのでしょうか?
その答えが、釈迦の悟りの「縁起」に基づく
- 「空観」
- 「仮観」
- 「中観」
という「ものの見方」「考え方」です。
それが分かれば、
- あなたが何を目指して生きればいいのか?
という問いの「答えやヒント」が見つかります。
縁起(えんぎ)とは?
釈迦の悟り
釈迦の悟りの内容は、「縁起」です。
「縁起」とは、「すべての存在は、関係で成り立っている」という「ものの見方」のことです。
別の言葉で言えば、「関係が存在を生み出す」ということです。
これは、「存在が関係を生み出す」という西洋的な見方とは反対の考え方です。
たとえば、
あなたは、単独で存在しているわけではありません。
「お父さん」がいて「お母さん」がいて「おじいさん」や「おばあさん」がいて、あなたが存在しています。
さらに、ずっと先までさかのぼることができます。
それだけではありません。
- 住所
- 友人
- 好きな食べ物
- 仕事
など、たくさんのものとあなたは関係を結んでいます。
「ありとあらゆる関係性の中に、あなたがいる」ということです。
あなたの事を説明するには
あなたが「自己紹介」をする時のことを考えてみましょう。
- 出身地は、○○です。
- 私は、○○大学出身です。
- ○○という会社に勤めています。
- 趣味は、音楽鑑賞で好きな音楽は○○です。
- 好きな食べ物は、○○です。
- 学生時代は、○○部で活躍していました。
- どちらかといえば、明るい性格です。
という感じになりませんか?
この中で、「あなた自身」のことを説明しているものがあるでしょうか?
実は、「あなた」と「外部との関係」を語っているだけなのです。
- 「出身地」も「大学」も「会社」も「部活」も「あなた自身」ではありません。
- 「好きな音楽」も「食べ物」も、「あなたとの関係」について語っているだけです。
- 性格が明るいというのも、誰と比べて明るいのでしょうか?
「あなた自身」のことは、「外部との関係」を挙げることなしに説明することは出来ないのです。
関係性の網の目
すべての物事は、他の何かとの「関係性」の中で存在しています。
あなたという存在は、
- ほかの誰か
- ほかの何か
との「関係」が積み重なって生み出されています。
逆に言えば、
「宇宙のすべてのものはお互いに関係しあって存在していて、一つも欠かすことは出来ない」
ということです。
この世のすべてのものは、他のものと双方向に「関係」をもって存在しています。
単独で存在しているものは、この世にはないのです。
すべてのものは、ほかのものと「網の目」のような「関係」を結びながら自分を形作っている。
その膨大な積み重ねによって世界は成り立っています。
このような「関係性」、「自分の在り方」を釈迦は「縁起」として語ったのです。
空観(くうがん)とは?
縁起の考え方
「空観」を理解するためには、「縁起」が分かっていないといけません。
「この世のすべては関係で成り立っている」
という「縁起」の考え方は、「空」の考え方と共通しています。
この世に絶対的に正しい価値観はない
- 「すべてのものは、関係で成り立っている」
ということは、
- 「すべてのものは、単独で最初から存在しているわけではない」
ということです。
だから、
- 最初から存在するもの
- ずっと変わらないもの
- 絶対的に正しい価値観
は「この世にはない」ということになります。
周りとの関係によって変わっていく
自己紹介をするときは、
- 自分自身のことは説明できず
- 自分と外部との関係を紹介して
- 関係性の中にいる自分を表現して
- 自分のことを理解してもらうしかない
ということを「縁起」の所でお話ししました。
あなた自身はあなたは一人で存在しているわけではありません。
- あなたは、周りとの関係によってどんどん変わっていく
ということです。
あなた自身というものはない
- あなた自身というものがあると思っていても
- あなたの存在はすべて周りによって決められている
かもしれないのです。
そういう意味では、あなた自身の存在は「ない」のかもしれません。
あるのは、「あなたと周りとの関係」です。
それが「空観」の考え方です。
関係性を変えればいい
あなた自身はないというと、むなしく思えるのかもしれません。
でも、逆に考えるとそうではないことが分かります。
「あなたはいくらでも変わることが出来る」
ということでもあるのです。
「あなたと周りとの関係性を変えることで、無限の可能性が見えてくる」
ということです。
変われない原因は?
多くの人が変われないのは、
「世の中に絶対的な価値観がある」
と心のどこかで思っているからです。
その「価値観」をもとに作られた「他との関係性」が、「あなたという存在」を生み出しているのです。
多くの人が煩悩優先で生きている
たとえば、多くの人が信じている「価値観」は
- お金は多ければ多いほどいい
- 競争社会の中で勝ち抜くことが正しい
- 出世できた人がエライ
- 結婚はするべきだ
- いい大学に進学しないといい会社に就職できない
などです。
これは、「自分の煩悩を満たすことしか考えていない」ということです。
このような、「煩悩優先の生き方」は、絶対的な価値感ではない。
というのが「空観」の「ものの見方」です。
どんな価値観を持つといいのか?
それでは、どんな価値観をもてばいいのか?
それは、「自分以外のなるべくたくさんの人の幸せにする」というような価値観です。
「あなたと周りの関係」があなたという「存在」を生み出します。
だから、「ゴール」は、抽象度の高いほうが望ましいのです。
- なるべくたくさんの人が幸せになる
- 世界がもっと住みやすいところになる
- 戦争や差別がなくなる
といった「ゴール」です。
スコトーマを外す
ゴールを設定するのは、「スコトーマ」(心理的な盲点)を外すためです。
多くの人が信じているような「価値観」が「スコトーマ」を作っています。
あなたが本当にやりたいことは、「スコトーマ」に隠れている可能性が高いのです。
そのスコトーマを外すために、「抽象度の高いゴールの設定」が必要なのです。
スコトーマが外れて見えるもの
たとえば、
「世界平和の実現」を「ゴール」に設定したとします。
そうすると、そのために必要な「情報」が見えるようになります。
- いま、世界のどこで戦争が起きているのか?
- 国際情勢はどのようになっているのか?
- 紛争地帯の人々の暮らしは?
そうすると、「自分果たしたい役割」が見えてくる可能性が出てきます。
- ゴールを設定することで、
- スコトーマが外れて
- 新しい情報が
- 目の前に現れるのです。
ゴールは心から望むもの
ゴールに設定するのは、「自分が心から望むもの」です。
そうしないと、「スコトーマ」は外れません。
「やらなけれなならない」ことではなく「やりたいこと」をゴールに設定するのです。
抽象度の高いゴールがいいからと言っても、それが「やりたいこと」でないと意味がありません。
たとえば、
- 誰かを助けるために何をやりたいのか?
- 社会に提供したい自分の機能は何だろう?
というような身近なところから自分の「ゴール」を考えてもいいと思います。
重要なのは、「自分が心からやりたいことをゴールにする」ということです。
空観の必要性
- 「自分以外の人の幸せを考える」という
- 「抽象度の高い視点」を持つことで
- 「今まで見えなかったやりたいこと」が
- 「見えるようになる」可能性があるのです。
そのために必要なのが
- 「空観」
というものの見方です。
関係が存在を生み出す
「空観」という「ものの見方」をすれば
- 関係が存在を生みだしている
ということが言えます。
と言うことは、今からでも「あなたは変われる」ということです。
そのためには、「新しい関係を作ればいい」ということです。
社会に自分の機能を提供する
新しい関係とは、「社会に提供する自分の機能」のことです。
- 社会を良くするための私の役割とは、何なのか?
- 誰かの役に立つために、私は何をやりたいのか?
を考えることです。
そのために必要なのが、「ゴール設定」です。
「どのようなゴールを設定すればいいのか」を考える時に役に立つのが「空観」という「ものの見方」なのです。
仮観(けかん)とは?
仮観とは?
「仮観」とは、
- すべての「空」なるものに対して
- 「役割」を持たせる
ということです。
- 全ての人は、お互いに「関係」しあって存在している。
- そして、すべての人はお互いに何らかの「役割」を果たしている。
そのことを認めると、「すべての人の存在意義が理解できる」ようになります。
「仮観」を「人」に当てはめると
- 「すべての人は、世界から切り離された孤独な存在ではない」
- 「すべての人は、すべてのものと関係しあって存在している」
- 「その関係性は、網の目のように世界中に広がっている」
- 「だから、現実逃避をしてはならない」
という「ものの見方」が出来ます。
空なる物に役割を持たせる
たとえば、あなたの目の前に「ミネラルウォーター」が置いてあるとします。
- 水の入った「ペットボトル」には、「容器」という「役割」があります。
- この水を作った「会社」には、「商品」という「役割」があります。
- ペットボトルが置かれている「机」には、「置いておく台」として役割があります。
このように、すべては「空」だとしても、そこには「役割」が存在しています。
- すべての存在は「空」でも
- すべての存在には「役割」がある
- その役割は見方を拡大していけば
- 宇宙全体まで広がっていく
とする「ものの見方」が「仮観」です。
すべての存在には仮の役割がある
ここでいう役割とは、すべて「仮の役割」です。
「ペットボトル」は水を飲んでしまえば、容器としての「役割」を終えます。
そのあとは、「再生資源」としての「役割」を持つのかもしれません。
- すべてのものの「在り方」は常に変化しています。
- それに合わせて「すべては変化し、移ろいます」
だから、「役割」とはあくまで「仮」のものなのです。
そして、すべての「存在」には「仮の役割」があるのです。
なぜ仮の役割があるのか?
全てのものに「仮の役割」があるのは、「縁起」があるからです。
- すべてのものが関係しあって存在が生まれています。
- その関係の中で「役割」をはたさないものはないのです。
- ひとつのものは、必ず他のものと関係を持っています。
そして、「何らかの役に立っている」はずです。
存在意義が分かるようになる
すべては「空」であることを前提にかんがえると、
- 「縁起の網の目」のようなつながりの中で
- すべての存在が皆、役割を果たしている
そのことを認める。
そうすれば、すべての存在の「存在意義」が理解できるようになります。
- この世界には、何一つとして「意味のない存在」はないのです。
そして、その「存在意義」は全世界と結ばれてさらに「宇宙」まで広がっていく。
そんな壮大なビジョンが見えてくるのです。
中観(ちゅうがん)とは?
空観と仮観をバランスよく保つ
「中観」とは、
- すべての存在が、「空」であるという「空観」
- すべての存在に、「仮の役割」があるという「仮観」
この2つをバランスよく保っている状態のことです。
「空観」「仮観」の順で理解して、その次に「中観」があります。
「空」と「仮」を繰り返して「中」に至ります。
この3つを理解することがとても重要です。
空観の見方
例えば、あなたは映画館で「映画」を見ているとします。
私たちは、面白い映画を見ている時は、その映画が「現実」のように臨場感がある物として感じています。
でも、スクリーンに近づいてみると、自分が見ていたのは「光の球の集まり」だということが分かります。
「現実」のように思えたものは、「空」なのです。
「空観」の見方だとそうなります。
仮観の見方
でも、「映画は、しょせん光の球の集まりだから、そんなのは見ない」
という風には、私たちは思いません。
「映画」には、娯楽としての「役割」があり、人は映画を見ることで楽しむことが出来ます。
そういった「仮の役割」をきちんと認識するのが「仮観」の見方です。
縁起の思想
たとえば、映画館でポップコーンをポリポリ食べている人がいます。
「うるさいな」
と思って振り返ったら、横にいる彼女とデート中だということが分かりました。
その人は、「映画」にデートという「役割」を持たせていることになります。
その一方で、自分は「映画」に「娯楽」という役割を持たせています。
また、前に座っている人は「映画監督」志望で「勉強」という役割を「映画」に持たせているかもしれません。
つまり、「映画」という「空」なるものには「仮の役割」がありますが、どんな「役割」かは映画を見る人によって違ってきます。
すべての観客は、それぞれ違った「役割」を映画に持たせていて、その「映画」と関係性を持っている。
それが、「縁起」の思想になります。
中観の見方
「映画」に「仮の役割」を持たせているのは、ひとりひとりの観客です。
その、一人ひとりのそれぞれに違った「仮の役割」を認め尊重する。
なぜなら、お互いの関係性が「宇宙」を成り立たせているからです。
だから、私たち一人ひとりが「宇宙」と同じくらい重要な存在であると分かる。
それが、「中観」のものの見方です。
それが分かると、隣でポリポリ「ポップコーン」を食べている人を「うるさい」とは思わなくなるのです。
「彼もデートを盛り上げようとして一生懸命なんだな」
という風に、相手のことを思いやることができるようになるのです。
煩悩をコントロールする
よくある自己実現とは?
「空観」「仮観」「中観」「縁起の思想」から言えることは、
- 「自分は社会にどんな機能を果たせるのか」
- 「自分以外の人の役に立つことをする。
を重視することがとても大切だということです。
煩悩最優先の人たち
でも、社会的に問題になってくるのは「自分の煩悩優先」の人たちです。、
口先では、
- 国民のために
- 社会のために
と言いながら、その一方で
- 権力闘争に勝ち抜く
- 金持ちになる
- 影響力を持つ
といったことが、彼らなりの「自己実現」である人もたくさんいます。
本当の自己実現とは?
自己実現とは、本来
- いかに社会の役に立つか
- より多くの人の役に立てるか
という要素が含まれています。
自己実現とは、コーチングで言うところの「ゴール」です。
ゴールは、「抽象度が高いほどいいゴール」です。
抽象度の高いゴールを設定することで
- より賢く
- より大きな力
を発揮することができます。
空観で自分の抽象度を上げる
- お金持ちになりたい
- モテるようになりたい
のような、自分の煩悩を満たすためのゴールしか持てない人が、抽象度を上げるにはどうしたらいいのでしょうか?
その時に役に立つのが、「空観」です。
煩悩は絶対的なものではない
抽象度の低い人が「自分の煩悩を満たす」だけのために生きられるのはなぜか?
それは、「自分の煩悩」に「絶対的な価値がある」と思っているからです。
彼らにとっては
- 権力
- 名誉
- お金
- 土地
といった概念さえも、「実体」のあるものとして捉えています。
「煩悩の世界」が臨場感が最も高いからです。
煩悩に実体はない
「空観」では、
- すべてのものは、
- あるように見えても、
- 実は、ない。
ということになります。
すべてのものは、「実態として存在しているわけではない」
ということを、実感すること。
そうすれば、
- 「煩悩」に絶対的な価値はない
ということが分かります。
それが、「抽象度」を上げることにつながります。
多くの人が煩悩肯定で生きている
世の中の圧倒的多数の人が「煩悩肯定」の世界で生きています。
「空観」のものの見方を、どうしてもう受け入れられない人がいます。
- お金は多ければ多いほどいい
- 権力は大きければ大きいほどいい
という人たちです。
自分の煩悩をとことんまで満たしたいと思う人たちです。
空観の先に進めない人
問題なのは、空観を理解した上でその先に進めない人たちです。
すべては「空」だと理解できた。
でも、その先にある「仮」が実践できない
つまり、「仮の役割」を果たすことが出来ていない人たちです。
そのような人たちで、危険なパターンは、この世は「空」だということを理解したうえで
- どうせ「空」なんだから、とことんまで煩悩を追求しよう
という風に思ってしまう人たちです。
煩悩をコントロールする
すべてが「空」だということを受け入れたとしても、
煩悩がなくなることはありません。
でも、それでいいのです。
釈迦も、「煩悩をなくせ」とは言ってません。
「煩悩」をコントロールすることが大切なのです。
「煩悩」にとらわれてしまい、
- どうしても欲しくなってしまう
- 手に入れないと気が済まない
というのは「煩悩」の虜になっている証拠です。
煩悩のコントロールが難しいわけは
煩悩をコントロールするのが難しい理由は、
- いい商品がありますよ
- お求め安くなっています。
- こんな生活にあこがれていませんか?
などと煽る広告や宣伝があふれかえっているからです。
その他にも、
- テレビ番組
- 雑誌
- 映画
なども、スポンサーとタイアップして商品を欲しがるようにしようとしています。
「空」を理解していると思われるお坊さんでも、
おいしいものが食べたい
出世したい
と思っているような、誘惑と宣伝にあふれた世界だからです。
苫米地式コーチング認定コーチ 渡辺 実