ちょっとしたミスでいつまでも落ち込んでしまう。
明日の仕事のことを考えると憂鬱になる。
人から嫌味を言われるとイライラが止まらない。
「感情的になりやすい」とお困りのあなたへ!
人は感情から強い影響を受けています。
- 感情的ならないようにしなければ
- 冷静にならないといけない
と思っても、いつの間にか感情にとらわれてしまいます。
はじめまして。苫米地式コーチング認定コーチの渡辺です。
多くの人は目先の出来事に反応させられて「イライラ」「もやもや」させられています。
そのせいで感情に支配されています。
それを防ぐには、根本的な解決が必要です。
この記事を読むことで、感情にならなくなる方法が分かります。
人はなぜ感情的になるのか!
クリックできる目次
感情的な人と冷静な人の違い
「感情」をつかさどるのは、大脳辺縁系の「偏桃体」という部位です。
そして、「理論的な思考」をつかさどるのが、「前頭前野」です。
「偏桃体」は、古くからある脳です。
「偏桃体」は、生命を維持するのに必要な感情をつかさどっています。
本能的な恐怖心や悲しみなどの感情は、ここから生まれます。
それに対して、「前頭前野」は新しくできた脳の部位です。
「前頭前野」は、理性的な判断をうながします。
人類が進化することで、「本能的な感情」よりも「論理的な思考」の方が重要になってきたことが分かります。
つまり、
- 「偏桃体」が優位になっている人が「感情的な人」
- 「前頭前野」が優位に働いている人が「冷静な人」
と言うことになります。
世の中に感情をコントロールできる人とできない人がいますが、その違いは「偏桃体優位」か「前頭前野優位」かによって違ってきます。
抽象度が低いと感情的になる
「抽象度」とは、物事を見る時の「視点」の高さです。
Aさんと人類では、人類の方が「抽象度」が高くなります。
たとえば、Aさんの「抽象度」を上げていくと
- ○○家の一員
- 都民
- 日本人
- 人類
- 生物
の順番で「抽象度」が高くなります。
なぜ、「抽象度」が低いと感情的になってしまうのでしょうか?
それは、視点が低くいからです。
感情的になっている自分しか見えていません。
「偏桃体優位」の状態になってしまいます。
そのため、「イライラさせられている自分」の事しか考えていません。
抽象度が高いとイライラしなくなる
抽象度を上げていけば、たとえば、職場の例でいえば
- 職場
- 部門
- 会社
という具合に抽象度が高くなります。
- 視点が高くなり、
- 自分以外の事も見えてきます。
もしも、私がイライラしていたら、
- 部下に悪い影響を与えてしまうかもしれない。
- 職場の雰囲気が暗くなるかもしれない
という風に自分よりも高い視点から職場を俯瞰して見ることが出来るので、感情の影響を受けにくくなります。
「前頭前野優位」の状態になります。
つまり、イライラしなくなるためには、抽象度を上げればいいのです。
- 抽象度を上げる
- 自分を客観的に見る
- 視点を上げて俯瞰的に見る
事が大切です。
多くの人が感情に支配されている
多くの人は、目先の情報にとらわれる悪い癖があります。
- 誰かに言われたことが頭から離れない
- 嫌な記憶が繰り返し頭に浮かんでくる
つまり、多くの人は「抽象度」の低い状態で生きています。
やった方が良いことが分かっていても、「失敗したくない」という不安感に襲われて、先送りにしてしまう。
ということがあると思います。
多くの人が、感情に支配されています。
それを防ぐにはどうしたらいいのでしょうか?
それは、「抽象度」を上げることです。
感情的にならなくなる方法
本当に必要なのは根本治療!
感情的にならない方法をネット検索で調べてみると、その場しのぎのものが多いです。
感情的な人が一時的に感情を抑える方法ばかりです。
たとえば、
発言や行動をする前に一度その場から離れる。
そして、一旦冷静になる時間を作る。
このやり方の問題は、一旦冷静になってもすぐに元に戻ってしまうことです。
感情的になる→一旦冷静になる→感情的になる
この無限ループにになってしまいます。
それを防ぐには、根本治療が必要です。
根本治療とは、「ゴール設定」をすることです。
ゴールとは?
「ゴール」とは、自分で大切だと思っている目的や目標のことです。
目的や目標があれば、感情に支配されることはなくなります。
感情に支配されるのは、目先の刺激に過剰に反応するからです。
例えば、「同僚に嫌味を言われてムシャクシャする。」
という場合がそうです。
でも、心底実現したい「ゴール」があれば、そんなことにかまっている暇はありません。
たとえば、あなたの目の前には「プレゼンを絶対に成功させたい」という「ゴール」があったとします。
そうなると、忙しくて同僚の相手はしていられません。
目の前のプレゼンという「ゴール」に集中するからです。
このように、「ゴールがあれば「前頭前野優位」な状態になり、ムシャクシャすることはなくなります。
うれしい気分をゴールにしない
「うれしい」「楽しい」といったプラスの感情はいいものとされます。
でも、いい気分を求めてもすぐに萎えてしまいます。
たとえば、
おしゃれが好きな人がいます。
服を買うことで幸せを感じます。
「いつもきれいにしてますね」
といわれて、モテたりしたら「うれしい」「楽しい」気分が味わえます。
でも、その反面、服が汚れてしまった途端に不機嫌になってしまいます。
このように「うれしい」「楽しい」という気分はすぐに萎えてしまうので、「ゴール」としてはふさわしくないのです。
目指すべきはゴール
目指すべきは「うれしい」「楽しい」といった気分ではありません。
多くの人は、その場しのぎのハッピーを追い求めて生きています。
いい気分を求めて行動して、いい気分が消えるたびに嫌な気持ちになっています。
それでは、生きている限りイライラが止まりません。
目指すべきは、抽象度の高い「ゴール」です。
高い視点からのゴールに向かう過程には、たくさんのことが起こります。
その時に、「うれしさ」「楽しさ」を感じることです。
その時の感情は、存分に味わいましょう。
「ゴール」の実現が最優先事項だと決めたら、感情的にならなくなります。
「ゴール」に価値のあることの方が重要になるからです。
自分が本当にやりたいことをやる
「ゴール」がないから、イヤなことがあると落ち込み、感情的になります。
そして、気分転換をする。
感情的になる→気分転換→感情的になる
この無限ループになってしまいます。
多くの人は、自分で設定したゴールを持っていません。
会社から言われたゴールは、自分自身のゴールではありません。
本当のゴールは、自分が心からやりたいことです。
自分がやりたいことをやっているなら集中してできるはずです。
その結果として、「うれしい」「楽しい」「幸せ」などのプラスの感情が湧くのです。
感情的になってしまう人に必要なのは、自分が心から望むゴールを持つことです。
感情的にならなくなるゴール設定法!
ゴールを設定する方法
ゴールを設定する時は、高い視点からゴールを設定します。
そうしないと、感情に支配されてしまいます。
たとえば、
Aさんと人間を比べると、人間のほうが視点が高くなります。
人間よりも日本人のほうがさらに視点は高くなります。
高い視点からゴールを設定すると、感情に支配されなくなります。
たとえば、
役職で視点を上げていくと、平社員→課長→社長という具合に視点が上がっていきます。
課長の視点から見ると、
「私が感情的だと部下の教育に悪い、しっかりしなくては」
社長の視点から見ると、
「会社の売り上げが悪いからみんなイライラしている。わたしがムードを変えなければ」
という風に、感情から受ける影響を抑えることが出来ます。
どうして低い視点からのゴールだと感情的になるのか?
低い視点で設定したゴールだと感情に支配されてしまうの、はなぜでしょうか?
それは、「イライラしている自分」のことしか見えていないからです。
視点が低い分、視野が狭いのです。
だから、イライラするようなことがあると感情に支配されてしまうのです。
高い視点からのゴールとは?
高い視点からのゴールとは、自分以外の人も幸せになるようなゴールです。
たとえば、
- 誰かの役に立つ
- 誰かを喜ばせる
- 誰かを元気にする
というようなゴールです。
自分以外の人の幸せが視野に入っているので視点は高くなります。
高い視点でゴールを設定すると、感情的にはならなくなります。
低い視点からのゴールとは?
低い視点からのゴールとは、自分の幸せだけを願うようなゴールです。
これは、誰もが普通に持っているゴールです。
だから、あえてゴールを設定する必要はありません。
たとえば、
- お金持ちになりたい。
- モテたい。
- 出世したい。
というようなゴールです。
自分だけしか視野に入っていないので、視点は低くなります。
高い視点からのゴールを設定するメリット
自分だけでなく、他人も含めた視点でゴールを設定します。
そうすると、他人は幸せにする対象になります。
だから、他人から嫌味を言われた時の反応が変わります。
「私に嫌味を言うなんて、彼らしくないな」
「何か、イライラしている原因があるに違いない」
という風に、相手を思いやることが出来るようになります。
そうすると、感情的になることはなくなります。
高い視点からのゴールを設定する方法
- 他人の役に立つ
- 他人を喜ばせる
- 他人を元気にする
そのために、自分は何をやりたいのかを考えることです。
このように考えてみてください。
私は、他人の役に立つために○○をしたい。
私は、他人を喜ばせるために○○をしたい。
私は、他人を元気にするために○○をしたい。
この、○○の中身がゴール設定です。
○○の中身を埋めるように、ゴールを設定してみてください。
高い自己評価を持つ
「私はすべての人を幸せにできる人間だ」
というようなセルフイメージを持つことも効果的です。
セルフイメージとは、自分が自分に持っているイメージです。
多くの人は、セルフイメージを他人から決められています。
そのせいで、自己評価が低くなっています。
「私なんかまだまだ未熟者です」
そういう態度でいる方が世間も喜びます。
でも、未熟者を演じるのは、ストレスがたまります。
そのせいで感情が爆発することがよくあります。
それは、親や先生や世間からの働きかけで自己評価を下げられているせいです。
「私はすべての人を幸せに出来る人間だ」
このような高い自己評価のセルフイメージを持つことで感情的にならなくなります。
まとめ
感情的にならなくなるには、根本治療が必要です。
その方法が、ゴール設定です。
そして、常にゴールのために行動することです。
そうすることで、感情的にならなくなります。
感情的にならなくするためには、高い視点からゴールを設定することです。
高い視点からのゴールは、自分だけでなく多くの人が幸せになるようなゴールです。
そうすることで、相手を思いやることが出来て感情的にならなくなります。
私は、他人の役に立つために○○をしたい。
この、○○の中身がゴール設定です。
○○の中身を埋めるように、ゴールを設定してみてください。
「うれしい」「楽しい」といったプラスの感情を目的にすると、かえって感情的な人になります。
それらの感情は,何かあるとすぐに消えてしまうからです。
その場限りのハッピーを求めて生きていると、その気分が消えたらイライラしてしまいます。
目指すべきは、自分で設定したゴールです。
ゴール達成の途中に「うれしい」「たのしい」気分が味わえます。
ゴール達成に関係のある感情だけを存分に味わいましょう!
ゴールの実現を最優先事項だと決めたら、感情的にならなくなります。
苫米地式コーチング認定コーチ 渡辺 実